アメリカの田舎町。趣味プログラマーがシェアウェアを作っていた。

うわ、懐かしい。

アメリカの田舎町。趣味プログラマーがシェアウェアを作っていた。 :アルファルファモザイク

アメリカの田舎町。趣味プログラマーがシェアウェアを作っていた。

そのソフトは素晴らしい発想を持っていた。

休日に彼の家を訪れた同僚は、

「すばらしいプログラミングの腕と発想力だね。どれくらいの時間、プログラミングをしているの」

と尋ねた。すると彼は

「そんなに長い時間じゃないよ」

と答えた。同僚が

「もっと開発に時間をかけたら、もっとよいソフトが作れて大ヒットだろうね。おしいなあ」

と言うと、彼は、公開しているWEBページのサーバー代にはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」

と同僚が聞くと、彼は、

「RSSリーダーを見て、それから二時間だけプログラミングする。終わったらブログを書いたりフォーラムを覗いたり、夜になったら友達とチャットして、Skypeして、twitterして…ああ、これでもう一日終わりだね」

すると同僚はまじめな顔で主人に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。

いいかい、きみは毎日、もっと長い時間ソフトの開発に時間をさくべきだ。それでバージョンアップを何度もしてソフトを売る。お金が貯まったら広告を出す。

そうすると購入者はさらに増え、儲けも増える。その儲けで開発者やサポート要員を1人、2人と増やしていくんだ。やがてちゃんとしたソフト会社ができるまでね。

そうしたら趣味のプログラミングはやめだ。販売組織を作って、そこから全世界にマーケティングをかける。その頃にはきみはこのちっぽけな安アパートを出て都会に引っ越し、シリコンバレーへと進出していくだろう。きみはシリコンバレーのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

彼は尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「20年、いやおそらく10年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」

と同僚はにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、山間の片田舎に住んで、一日中RSSリーダーを見たり、たまには趣味でプログラミングしたり、ブログを書いたりフォーラムを覗いたり、夜になったら友達とチャットして、Skypeして、twitterして過ごすんだ。どうだい。すばらしいだろう」

これを見て思い出したのが、およそ4年前のエントリ。

漁師と旅行者の話

うーん、実はもう転職してて4年前のエントリの「漁師」、アメリカ田舎町の趣味グラマーみたいな生活をしてるんだよなぁ。当時の自分はそんなこと想像してなかったのだろうけど。

こうして読み返すと感慨深いものがある。。

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