秘伝すごい会議

最近ScanSnapで書籍の整理をしていて(参考)、パラパラっと読み返した本で心にヒットした部分があったので書きとめておく。

秘伝すごい会議という本で、僕の中では神本に分類されるすごい会議の実践版といった内容なんだけど、内容が実践的(つまりは、会社内で人を巻き込んで、というものになっている)なので最後まで読んでいなかった。

今回、改めて読み直してみたんだけど、結構ヒットした部分があったので以下に引用してみる。

先延ばしにしない

私はある曰、こんな会話を直属の部下のAさんとした。
「Aさんに期待していることは2つあります。1つ目は、あなたの部下S名がここで働いていて本当に幸せと感じさせること(当時、彼のメンバーたちからAさんについての苦情を、曰々私はもらっていた)。2つ目は、いらっしゃったお客様全員が今よりもさらに満足するためにどうしたらいいかをメンバーたちと考えて実行することです」

彼はこう言った。

「それは難しいですね。私は職人で、部下を幸せにするために働いているわけではないです。また、お客さんを満足させるアイディアなんか、奴ら(部下たち)から出てくるわけがない」
「なるほど、そう考えているんですね。私の期待していることは、合意するかしないかは別として、ご理解いただけましたか?」

「よく理解できます」

「私がAさんに期待している2つのことを行ないませんか?あなたが必要としているサポートは私がします」
「やれる自信がないです」

こういうメンバーにどう対応するかで、今後のチームの成果は大きく変わる。私はいくつかの選択肢を提示した。
「選択肢は3つあります。
1.私が期待している2つのことを1カ月間チャレンジする
2.降格する
3.会社を去る
どれを選択してもそれぞれメリットとデメリットがあると思います。考える時間をつくります。どれぐらい必要ですか?」

今までの私なら先延ばしにしていた案件である。先延ばしにしてもしなくてもいつかは解決しないとヤバイ問題は、今することにした。そうしないとチームがより高い成果を出しにくくなっていくことがわかった。

Aさんは、その場で退職を選択した。
その選択がうまくいったかどうか?1年後のその部署の売上を見たら明らかだ。

売上は当時の2.5倍になっていた。

この会話を1年後にしていたことを想像すると、あのとき逃げずにチャレンジングな会話をしておいてよかった。たとえ失敗しても、1年後に失敗するより、1年前に失敗したほうが、私と会社は確実に速く成長する。

先延ばしにしない。

※強調は僕の判断によるものです

これって、かなり大事なことだと思います。

ヤバいメンバーを放置していて、その間に発生する損失を考えたら、多少のリスクを冒してでも早い段階で問題の解決に取り組んだ方が、合理的なんです。

だって、問題に取り組まないと「損失が発生している期間、(ビジネスチャンスなんかを)棒に振っている」わけだから、初期の段階で問題に取り組んで失敗しても大した失敗じゃない。結果論かもしれませんが、これは正しい判断だと思います。

ちなみに、ほとんどの日本企業ではこのAさんのような人にチャレンジングな会話をしてくれるような会社環境はまずありません orz…
逆に、Aさんのような人(部下を「奴ら」呼ばわり、周囲の人間のモチベーションを下げる)はいっぱいいます…

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